そんな母親が、珍しく折れたのが、最近、記憶の精査・勘定をやってる中で、お母さんがお父さんと、何々がすごくよくないとか、何々がすごく嫌いみたいな話をしていて、自分がまだよく知らない分からない話題だから傍目からきいてて怖かったっていうシリーズとか、
お母さんがエキセントリックが炸裂してたっていうシリーズとかの中で、

母親が、森山良子がすごくよくないとか、森山良子の息子(森山直太朗)がこの辺りに引っ越してきたらしいよ、とんでもないよね、みたいなことをものすごい不満顔で口先を尖らせて父と話していた、という記憶の件を、5回ぐらい振り続けたら、

最初は『そんなこと言ったことないでしょ』みたいな短いシンプルなことしか言わなかったのだが、5回目ぐらいで母親にしては珍しく、短文じゃなくてひねった表現をするようになって、
『お母さんは森山良子を嫌いと思ったことなんて1度もないし、何ならもし会ったら1曲歌ってくださいって言うぐらいだわ』みたいに、“何なら”とか“ぐらいだわ”みたいな倒置的な文章構成をするようになって、

7回目ぐらいで、もしかしてそれって...と語ったのが、
俺が幼稚園の頃に、神戸連続殺傷事件の少年Aが、関東医療少年院(府中市)からもうすぐ出所するというので、それで少年Aの両親が稲城のニュータウンに引っ越してきたらしいよと噂になって、
それを家でお父さんと、怖いよねーと話したことならある、という話を聞き出せた。

あとは、幼児期の頃に『それ怖いやつだよ』とか『夢に出るよ』とか『俺が何か怖がりをすると)見たり考えたりしてると(波長同通で)本当に来ちゃうよ』とか、そんなことを執拗に丹念に丹念に言われた、丹念に間違える母親だったって話とか、
『寝てるときだけは可愛い』とか『小さい頃は本当に可愛かったのに何でこんなになっちゃったんだか』とか執拗に何度も弄られたり、『音痴』とか『腹式呼吸ができてない』とか『体が硬い』とかを執拗に何度も弄られたり、『ちんちんがパンツからはみ出てるよ。カラスに食べられちゃうよ』と何度も何度も言われてセクハラされた記憶とかも全否定。