1618年から1648年にかけて、プロテスタントとカトリックの間で最大の宗教戦争「30年戦争」が戦われた。ドイツ国内で新教プロテスタント連合と旧教カトリック連合が対立し、それらを支援する外国勢力も加わり、主にドイツ領が戦場となった。30年戦争の間に、ドイツの人口は3000万から1200万に減じたと言われる。この戦争を通じて、プロテスタントもカトリックと同様、教会と国家が癒着し、教理の枝葉末節にとらわれる傾向が強くなっていき、カトリックとの現実的な相違が分かりにくくなっていった。そうした中、プリテスタント内に、正統主義に反対する「敬虔主義」(信徒各自が聖書に親しみ、家庭での礼拝を守り、個人として聖なる生活に新生する等、敬虔な生活することを主張。トランプや観劇、ダンス、おしゃべりも禁止された)が生まれた。彼らは、パウロやルターと異なり、信仰における人為的努力=行いを認めた。