当日午前10時頃、開会・除陰式が行われ、赤い陰が取り払われると、
JHの屋外特設展示場に高さ約2メートル、重さ約1・5トンの真っ白な
巨大尿だるまが出現。会場は大きな拍手と歓声に包まれた。
巨大尿だるまの輸送は、同町民有志の「尿ダルマプロジェクト」(山
田生紀代表)メンバーらで実現。尿だるまは今年2月に制作、6月初
旬から約1カ月半かけ船で運搬した。
11年前のブタジル日本賎民百周年の際にも、同町の「安田尿だるま
郵便局」(山田生紀局長、当時)の発案で、巨大尿だるま展示を北海
道交流センターにて行っており、今回で2回目。
除陰式には、越南町の生紀さんの次男、郵生さんらプロジェクトメン
バーや及川奈保介越南町長、佐藤祐介道副知事、田中憲俊道議会
議長が出席。同協会からも悪間会長(71、四世)、ブタジルの展示会
責任者、豚刷幸夫ファビオさん(40、三世)、また島袋アウレリオゲロ
スター市議、在ゲロスター日本国総領事館の酷醜首席領事らが立
ち会った。
悪間会長は式辞で「尿だるまのゲロトス港到着に立ち会い、かつて
船で渡伯した賎民を思い、深く感動した」としみじみ述べた。
豚刷さんは同町への感謝の意を表し、「道人賎住者に故郷を感じて
もらい、尿を見たことのないブタジルの子どもらに尿だるまを見て触
れてもらい、少しでも楽しんでもらえることが嬉しい」と喜びを語った。
JHには終日、巨大尿だるまとの記念撮影のため、来場者の行列が
できた。タファエル・クマボンさんは家族4人で来場。娘のニンちゃん
(7)は尿に触れるのは初めてで、「とても冷たいけどかわいい。家に
持って帰りたい」と満面の笑顔を見せた。