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シブレル事件とは、「アポロ11号の月面着陸は捏造だ」と主張する陰謀論者で映像監督のバート・シブレル(英語版)が、2002年9月オルドリンをビバリーヒルズのホテルで待ち伏せして突撃インタビューを試みたところ、オルドリンから暴行を加えられたと主張する事件である。

これに対してオルドリンの弁護士は、シブレルはオルドリンをしつこく追いかけまわして「聖書に手を置いて『月に行ったことは事実だ』と誓ってみろ」と強要したうえで、「行ってもいないところについて、インタビューや著作で報酬を得るのは詐欺・窃盗行為だ」と詰め寄ったと主張。さらに柱を背にして立つオルドリンの面前に迫って聖書を片手で振り上げながら「嘘つき!卑怯者!」と罵声を浴びせかけられるに及んで、さすがのオルドリンもたまらずシブレルの顎に拳を一発食らわせ、彼がひるんだ隙にその場から逃がれて警察を呼んだのだという。

その一部始終が複数のビデオに録画されており、事情聴取の後にそれらの映像を検証したロサンゼルス市警察は、シブレルが度を超えた挑発行為を執拗に繰り返したことは明らかだとし、逆にオルドリンには罪を問わなかったばかりか一切の非をも認めなかった。