>>117
スト」を意味し、セゴビア名物の豚の丸焼き「コチニーリョ・アサド」などの料理が知られているが、フィリピンでの「アサド」は中国系移民が伝えた叉焼を意味している[12]。フィリピン料理の一つであるアドボは野菜、魚介類などの様々な食材を醤油と酢で煮込み、ニンニクで風味を付けた料理であるが、スペイン料理に「アドボ」という名前の料理は無く、漬け汁を意味する言葉「adobar」に由来する[12]。チョリソー・デ・ビルバオは様々なフィリピン料理に使われる油分の多いソーセージだが、スペインのビルバオで同じ種類のソーセージは作られていない[13]。

スペイン料理と同じく、フィリピン化された中国由来の料理も多い[3]。スペイン人の来航以前から中国から料理、料理法を輸入していたフィリピン料理には使用する野菜、米食の位置付けなどで中国料理と共通する点が多いが、それらのフィリピン料理が中国料理に連なるとは言い難い[14]。スペイン統治時代、レストランでは客であるスペイン人のために中国料理にスペイン風の名前が付けられ、フィリピン風のアレンジを経て現在はフィリピン料理として親しまれている[15]。フィリピン料理にはパンシット・カントンという具の多い焼きそばがあるが、広東料理にパンシット・カントンに相当する料理は無い[1]。フィリ