普段は全く会話をしてくれないおばあちゃんの声を聞いたのは、もしかしたらこれが初めてだったかもしれません。
少なくとも会話を交わしたのは初めてだとおもいます。

神楽やら何やらを管理する祖母の血筋は、いわゆるそう言うことができる血筋?なんかよくわかんなくてごめん。
お祓いとかはできない、でも神様や神聖なものを管理する力があるらしいんです。

畑の真ん中にお地蔵さんのようなものが立っていたりとか、見たことないですか。

地蔵ではなく、地蔵のようなものです。
祖母の実家の畑にはソレがありました。
とても標高の高い村なので段々畑なのですが、ソレの一つにポツンと、地蔵のようなものがあるんです。
お母さんやおばあちゃんに聞いても「お前が知ったらダメだ」って言って教えてくれないので何なのかは今になってもわかりませんが、なにやら土地のなにかしらを鎮めるものでしょう。
(余談ですが、高校受験あたりの頃にその地蔵のようなものの首から上がごろっと(一枚岩を削り出したようなものなので普通の地蔵のように首が取れたりはしない)割れてしまった時に、周りの大人が見守る中僕が素手でソレを元の場所に戻したことがありました。まじでキモかった。)

まあ、そう言うものを管理する家らしいのです。
そんなこと言われてもまったく理解してませんでしたけどね。