俺はもう一度そのバケツをよく目を凝らして見てみたんだ。そしたら、バケツからは丸められた肉欠みたいのが2つ3つ転がっていて、その肉はペンキまみれだった。だけど、ところどころじんわり赤くなっていて、見るからにまだそんなに腐っていなく、なんなら新鮮な感じがした。そこで俺とAはなにかやばい予感を感じて、急いで家を出て、森の出口へと全速力で走ったんだよ。ふざけて唸り声だとか言ってた風とか雨の音は、本当に誰かの唸り声なんじゃないかとさえ思えた。