ひとまずその濡れてシミになっている店内の壁をお祓いをすることにした。
店主がどうこう、というよりもこの絵の前の持ち主におそらく問題があったのであろう。
でも今となってはその前の持ち主を見つけようもないので、
何かとりついている絵画がどうしてこうなったかは知るすべもない。

いつもやっているようにひとまず祓ってみるか。
持ってきた塩と御札、先生のお経でしっかり清めた。
女の顔と目が合う…でも続ける。大丈夫、この感じなら祓える…。
黒いモヤが立ち込めてくる、
いつもの頭痛がガンガンするけど、お経を続ける。
最後にお札を貼る。

特に具体的な姿や声を放つことなく、先生はくたくたになったが、
いったんこの何かを抑えることはできた。