そこで俺たちは沼に石投げて遊んでた。
そしたらおっさんはオッオッて言いながら俺らの手から石を奪い取ろうとした。
なんだよ、やめろよ、と言いながら石に触れられないように高くあげると、おっさんはまたオッオッて言いながら癇癪を起こして泣き始める。
おっさんは鼻水とヨダレと涙で顔をぐしょぐしょにして、俺たちから石を取ろうとすがりついてくる。
俺は爪に変な茶色っぽいようなゴミが挟まってるおっさんの不潔そうな手が肌に触れただけでゴキブリの詰まった便所に手を突っ込んだみたいな心地がして、背中にゾッとおぞけが走った。