収穫祭の手順は、お山の社にお供え物をして、3日間宴会をして、3日目にお供えした食べ物とかを、社の前で火で焚いて燃やすって感じなんだけど(その後どうすんのかは知らない)、別にそんなに畏まった儀式をしなくても、「いただき様」に「もらってもらう」儀式ってのは、常日頃何時でもしていいっておじいちゃんに言われてた。だから私もお遊び感覚で、おじいちゃんのうちにあった神棚(分霊ってやつ?)に向かって、適当な綺麗な石とかおもちゃとかお菓子とかを並べては、「いただき様いただき様、どうかもらってください」って言って遊んでたの。ただその時唯一おじいちゃんがきつく止めたことがあって、なんでもお供えしてもいいけれど、自分の大切なものはお供えしちゃダメだよ。そして間違っても、「自分」とか「他の人」とかをお供えしちゃいけないよって言われてた。神様に取られたら困るでしょって。普段明るくて優しいおじいちゃんがこの時はちょっと険しい顔をしてたから、私も緊張してこくこく頷いてたのを覚えてる。