【他者の命も守る】 ローマ教皇、反ワクチン論に疑問 「人類とワクチンには友情の歴史があるのに(拒絶するのは)少し奇妙だ」

ローマ教皇フランシスコは15日、新型コロナウイルスのワクチン接種に反対する考え方に関し「人類とワクチンには友情の歴史があるのに(拒絶するのは)少し奇妙だ」と述べ、反ワクチン論に疑問を呈した。ハンガリーとスロバキア訪問を終えローマに戻る機内で記者会見した。

バチカン公式メディアによると、教皇は高位聖職者の枢機卿にもワクチン反対派の人々がいるとして「その中の一人はウイルスで入院した。人生は皮肉だ」と指摘した。

イタリアではワクチンの安全性に懐疑的な見方が一部にあるほか、接種や陰性証明がないと飲食店の屋内席などが利用できないことに対し「個人の自由への侵害だ」とする抗議運動も起きている。

教皇はこれまでにもワクチン接種は自分の健康だけでなく、他者の命を守るためにも必要だとの考えを示していた。