何分経ってもお母さんたちは帰って来なかった。時計も無かったし、携帯も無い時代だったから正確にどれくらい過ぎたかわからないけどとにかく長かったんだ。外は既に真っ暗になっていた。
私は寝転がってて気付かなかったけど、幼い弟がぐずぐずし始めてから「そういえば!」ってなった。
生憎私はお利口さんじゃなかったけど、弟にはまあまあ良い兄弟だった。お母さんたち探しに行こっか!となったんだ。
今思うと小屋にはお父さんやおじさんたちもいたはずなのに、なんで二人きりって感じだったんだろうね。