助手席から身を乗り出し後ろを見るとそこには何も無かった。
が、視線をAの運転手側の窓へやると女の人が並走していた。

やたらと背が高いのか車からは足と腕しか見えなかったが、白い服を
着ているのは確認出来た。
上半身は見えてないので分からないが、下半身を見る限り白いスカート
手には血が錆びたかのような黒い斧。
そしてその女性はこの速度で走っているにも関わらず腰から上が全くブレて
いなかった。
手と足だけを凄い速さで動かしてた。

自分も悲鳴をあげてしまい、「逃げろ!!逃げろ!!」と連呼していたのを
覚えている。