タイムリープによって
無限の命を手に入れること。
それは肉体による転生の理から
外れるだけでなく、
精神による心の輪廻という理から
外れる危険性をも孕んでいる。
大きな苦しみを抱える者は、
小さな幸せを
より大きく感じるだろう。
それとは逆に
苦しみを抱えていない者は、
小さな幸せを
なんとも感じないだろう。
人生には必然的に
佳境と苦境が存在するが、
タイムリープによって
佳境だけを繰り返せば、
やがては佳境も苦境になる。
とどのつまり
タイムリープを成功させても、
その後の生き方次第では
今より不幸せになることが
十分有り得るということだ。
だから無限の命など
決して望むべきではない、
3周目は正しくパンドラの箱だ。