そして、その日。どうしても1人で寝るのが怖くて、担当さんに一緒に寝て欲しいと頼みました。
ただその日、よりによって担当さんは遅番じゃなかった様で代わりに知らない看護師さんが来てくれました(知らないと言っても居るなーくらいの人)しかし、本気でビビってた僕は担当さんが居ないなら新人さんが良いとお願いしました。

その後、新人さんが来てくれて寝るまで手を握って子守唄を歌ってくれました。
その間ハゲおじさんに「甘えんぼさんでちゅねー」って言われてました。
でも、尋常じゃないビビりっぷりや、ハゲおじさんの言葉もあってか、頑固おじさんやボスまでもが起きて見守ってくれていました。

時刻は23:00を回ります。何度かナースコールで新人さんは外に出ましたが、直ぐに戻ってきてくれました。
今思うと迷惑ですが、その時は新人さんが離れるのが怖くて寝ないようにしていました。

ですが、まだ小さい事や、ビビってた疲れからか一瞬の瞬きで寝てしまったみたいです。
しかし、程なくしてあの時の「ねぇ」という言葉が聞こえました。
今にも泣きそうなほどビビりましたが新人さんが隣に居ることを確認しホッとしたのもつかの間、その後ろから明確に人の影が伸びていたのです。
あのシルエットだけは今でも覚えています。

視線を移動させると、ハゲおじさんもあくびをしながらこちらを見てくれています。
僕は必死で後ろの影を知らせようとしましたが、声も出ないし体も動きません。
ただひたすら影を目で追うことしかできません。

その影は明確な人型を象って居ました。Ba○ Apple!!の影絵みたいな感じでハッキリしてました。