日をまたいだ2:00。その時はハッキリ時計を見たので覚えています。
どこかで聞いたピーピー!という音に目が覚めました。
見ると、自分の点滴のランプが赤く光っているのが確認できました。
「あ、これ危ないヤツだ」
と、ナースコールをしようとした瞬間、クマちゃんの1件を思い出して背筋が凍りました。
ここで変な人が来たらどうしよう…………そう思い、僕は知らないフリをして寝ようとしました。
ですが、フラッシュバックする凝視おばさん。
確かに聞いた謎の声。

もう色々思い出したせいでしょうか、僕の膀胱は限界を迎えお小水を垂れ流してしまいました。

これではどうしようもないと思い、ナースコールに手を伸ばした時、真隣で「ポポポポ……ポポポポ」という、連続した音がなりました。

思わず声が出ました。が、それがナースコールの呼び出し音だということに気が付くのにそれほど時間はかかりませんでした。

誰かが鳴らしてくれたのだろうと看護師を待ちますが、誰かが来る気配はしません。
そしてこの状況が、前のクマちゃんに酷似している事に気が付き、更に恐怖を感じました。
(アラームがなってて、他の人がナースコールをする)

数分待っても看護師さんが来る気配はしません。
ナースコールに気が付かなかったのかと、少し安堵をしていると、不意に背を向けていた後ろの機械から「ピー!ティロリン♪♪」みたいな音がなりました。
その後、機械の音(駆動音?)みたいなものが無くなったことに気が付き、スイッチを消されたんだと察します。
しかし、同時に芽生えては行けない感情も芽生えてきました。
「誰が消しているのか、凄く気になる」のです。
後ろに誰かがいる気配はしませんが、誰かが立ち去った気配もしません。
好奇心から、よせばいいのに僕は寝返りを打つように体を動かし、どうにか顔を見ようとしました。

そこには、誰もいませんでした。

もはや、その状況で寝れるわけも動ける訳もなくただ微動だにせず恐怖に耐えていました。