「紙吹雪のないカーニバルのようだ」 五輪開会式、世界の目線
7/24(土) 6:00配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/b92c50d1a3f15a541c279a240e2d704f39df69e2?tokyo2020


東京五輪の開会式を控えた国立競技場=2021年7月23日午後7時8分、加藤諒撮影
 コロナ禍の下で始まった東京五輪に注がれる世界からの視線には、不安や批判、逆境で開催されることへの期待が入り交じる。

【写真】東京五輪をめぐる主な動き https://www.asahi.com/articles/photo/AS20210723001942.html

 「日本人が望まない五輪」――。仏紙ルモンドが、東京特派員が五輪を迎える日本の様子を語ったポッドキャストのタイトルだ。特派員は「五輪のポスターやパネルは見かけるが、人々は熱狂していない。私の友人も(開催は)『ムリムリ』と言っている」と紹介。「日本国民は五輪変異株を恐れており、経済や五輪開催を優先する政府の感染対策に反対している」と説明した。
ただ、中止を判断する権限は国際オリンピック委員会(IOC)にあることから、「日本はIOCの囚人になっている」と伝えた。

 また、イタリア紙ラ・スタンパは9日付で関係者を除き無観客で行われる開会式について「人気(ひとけ)の無い通りを仮装した人たちが行進する、紙吹雪のないカーニバルのよう」と評した。

 韓国でも否定的な報道が目立つ。ニュース専門チャンネルYTNは「菅義偉首相は日本の(東日本大震災からの)復興を全世界に伝えると強調したが、国民の支持を得ることにも失敗した」と強調。コロナの影響などから開会式に「(2016年のリオ五輪閉会式で)スーパーマリオに扮して五輪に尽力してきた安倍晋三前首相まで出席を取りやめた」と報じた。

 世論調査機関、韓国ギャラップが23日に発表した東京五輪への関心度調査によると、「関心がある」と回答したのは32%にとどまり、「関心がない」が66%に達した。2012年のロンドン五輪、16年のリオ五輪ではともに6割が関心を示していたのとは対照的な結果に。調査の記録が残る1992年以降、韓国人が最も関心のない五輪となった。

 五輪開催中の感染対策への関心も高い。