6回目
もうどれが現実なのか分からないし自分が何を見ているのかも分からない。疲れていたから布団の上でヒロアカ流しながら目を閉じてうつらうつらしていた。入眠は叶わなかったからごろごろ寝返りを打っていたけど仰向けの状態のときにまた奴が来た。

気がつくと奴は私の上に覆い被さるようにしてわたしの心音と呼吸の有無を確認していた。両手は押さえつけられていた。ヒロアカは最新話まで流しきったようで切れていた。記録されてないか気になるようで、わたしのスマホや周囲を気にしていた。奴は私の顔に自分の顔を段々と近づけてきた。ハリポタの死喰い人みたいな感じ。

奴の呼吸、吐息をはっきりと感じた。そのとき、ハッと私の頭上のほうを見た。何かが見えているのか、ずっと凝視していた。そのまま数分が経ち、目を開けると奴は居なくなっていた。お腹の上にあったスマホは頭上に移動していた。