その女性の容姿端麗たるや、表現は失礼かもしれませんが、いわゆるキツネ顔の美人で、やや痩せ型で背は高く、ストレートの黒髪は肌の白さを一層引き立てていました。

私はまいってしまいました。

それらひと月ほどのこと、オッサンの奥さんなのか彼女なのか分かりませんが、オッサンと一緒にやって来ては、掃除を手伝うこともなく、ただオッサンの清掃活動を涼しい笑顔で見守って、掃除が終わればオッサンと帰っていくという事が続きました。

私はむしろオッサンよりも、その女性の方に見とれていたように思います。

週末の土曜日か日曜日、車のドアが閉じる音が響けば、オッサンが彼女を連れて現れる。そんなシチュエーションをちょっとした楽しみにしていた今年の5月に入っての事、ちょっと怖い事がありました。