古代中国では, 自然の恵みを「天賞」と称する一方, 自然災害を「天禍」 と称し, 意志ある天が人間世界に下した天譴であると説明した。
自然の摂理を遵守すれば国 政は正しく機能し, 天はそれを祝福して「天賞」を下す。逆に自然を無視する国家には, 天 は災害や異変という「天禍」下して統治者を譴責する。
すなわち, 天変地異が現実の政治 や社会に対する批判精神を喚起し, 天変地異を天の人間界に対する譴責であると認識してい た。