その花が一輪咲き誇るのは、この世界のどこかで子供が産まれ、大きな声をあげた時。そして心底笑ったときも一輪咲きます。
その花が一輪散りこぼれるのは、この世界のどこかで子供が悲しい涙を流したとき。
そして、どこかの子供が一瞬で命を絶たれようとしたときは、一気に散ってしまう。
「ああ・・・!」悲しげな声を上げ、幼い命の身代わりになろうとするのです。


あの日から、既に数十年。
その花の名前を忘れても、私の心の中にずっと残っているうつくしいお話です。
きっと南の方のキラキラした光の中で大輪の花を鈴なりにつける大樹なのでしょうね?
先生。先生は、初めてお会いしたときにはもうオールド・ミスなんて心無い悪口を周囲につけられてしまいましたが、
優しく力強い瞳が初めてお会いしたときから、大好きでした。
「教師は結婚なんてしていたら、真実の授業を子供達に伝え切れない。だから本物の教師にはなれない。特に女性は。」
それが先生の信条だと後に母に聞きました、しかし・・・。
心の中に一度も枯れぬ美しい白い花の苗をくださったのは、確かに先生でした。

・・・それは子供の守り神。母親のように優しい心の化身。本当に愛情深い花なのです・・・。
無償の愛をありがとう。
              https://www.youtube.com/watch?v=YE2xNDN1DWc