ホワイトボードを背に授業を進めるように話す男性。実は、子どもに英語を教える塾講師が本業だという。

 「最初は、英文法を解説するチャンネルだった」。男性が読売新聞の取材に対し、経緯を明かした。

 当時は再生回数が数十回と低迷していた。男性は昨年、試しに大統領選を取り上げてみた。「不正があった」とするトランプ大統領(当時)側の主張を紹介すると、再生回数が100倍以上に急上昇した。

 「このネタをやれば数字が伸びる」。男性は、情報サイトで知った話を基に発信を続け、10万回以上再生されることもあった。視聴者の多くは中高年だった。

 男性自身も不正を信じるようになり、最近は「ミャンマーのアウン・サン・スー・チー氏は闇の政府の一員」といった荒唐無稽な話にも言及している。

 配信側は、再生回数などに応じて広告収入を受け取れる。男性は「毎月、新卒社員の初任給ほどは入る」と話した。