ここまで超スーパー認識しているにも関わらず、私はいざ誰かと接しようとすると、私の中の帝聖が現れ、例の不遜を振りまいてしまう。


 ・・・・・・夜中三時半にそんなことを思案しているうち、私は無性に寂しくなって、肛門に自らの手首を差し込んだ。
思わず「んっ」と吐息の入り交じった声を挙げてしまうが、これは嘘だ。自分を騙す演技だ。本当は喘いでるんじゃない。
私は孤独のあまり、こうして毎日のように肛門をトロかしているが、それと同時に、そのことを心底から馬鹿馬鹿しく思っている。
だが、それでもやめることはできない・・・・・・私は欲望に逆らえないのだ。焼き肉を食らい、遊戯に勤しみ、肛門を慰める。これだけが私の人生なのだ。

 いっそ、例の物語のように侍が現れて、私をココタへと堕としてくれれば、どんなによいことか。だが、それをいくら願ったところで、所詮は幻想だ。
不遜な私に唯一心の言葉をかけてくれた侍を、私は拒絶した。もう口も聞いていないのだ。思えば、あれが私にとっての最後の人だったのかもしれない。

 そう思うと、私の心は、悔しさと寂しさを通り越して、遂に真っ暗闇となった。
それは、夜中三時半の浅草を覆う闇のように、終わりが見えず、どこまでも続いていくようだった・・・・・・。