【ワシントン=共同】海外駐在の米外交官らに聴覚障害や脳損傷など原因不明の健康被害が相次いでいる問題で、米紙ニューヨーク・タイムズは12日、この5年間で130人以上が不調を訴えたと報じた。外国勢力によるマイクロ波などを使った攻撃の可能性も指摘され、バイデン米政権は実態解明を急いでいる。米当局者らの話として伝えた。

同紙によると、これまでキューバや中国を中心に確認されてきた約60件に加え、中国以外のさまざまなアジア諸国や欧州からも報告があった。外交官のほか米中央情報局(CIA)や国防総省、米軍などの関係者で、滞在国は不明。CIAでは昨年12月以降、少なくとも職員3人が深刻な体調不良を訴えた。