そうして田んぼの堰で泥遊びをしていた、
八歳の竹公の脇を走り抜けていきます。すると竹公は手網を放りだし、
「ごめんよお〜 寝小便して弟と布団を取り替えたのはオラじゃ〜 
ゆるしてけろォ〜」そう言って後に続いて走ります。

一人また一人とその走る列に村人が加わります。
そして口々に自分の秘めた悪事をがなり立てます。
一本松を過ぎる頃には総勢三〇人ほどにもなっていました。
中には村の駐在や村長の姿も見えます。