貯金ゼロ、明日の生活も苦しい…「中年フリーター」の救済策はあるか(放置すると将来的な生活保護費が10兆円にのぼる)

就職氷河期世代の支援策
 政府が6月11日、安倍晋三首相を議長とする経済財政諮問会議で「骨太の方針」の原案を示した。
目玉政策として就職氷河期世代に多い非正規雇用を正規雇用化する支援策が盛り込まれ、注目を浴びている。

 時を同じくして金融審議会から6月3日に出された「高齢社会における資産形成・管理」で老後に必要な年金以外の資金が夫婦で2000万円という試算が公表され波紋を広げている。

 働き盛りの年齢であるにもかかわらず非正規雇用が続いている「中年フリーター」の当事者からは「目の前の生活もままならない。
貯金なんて全くないのにどうやって生きていけというのか」という切実な声が聞こえる。

 就職氷河期世代の中心層となる35〜44歳は2018年時点で正規雇用が916万人いる一方で、
パート・アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託社員などの非正規雇用が371万人に上り、同世代の人口の約2割を占める。