それから、僕は祝詞の人と連絡を取るようになって色んな話をした。そんな頃に、凄くリアルな夢を見たんだ。僕は裸足で白いワンピースを着て森の中を歩いていたんだけど、踏みしめた土の感触。草木の匂い。頬を撫でたそよ風の冷たさ…………全てが本当にリアルで、夢と現実の区別がつかない程だった。
夢の中の僕は、何故かその場所が【富士の樹海】だと理解して歩いていた。すると、開けた場所に出たんだがそこにはまるで【世界樹の木】の様なでかい木が立ってたんだ。しかも、その木の前にはものの〇姫に出てきた【シシ神様】そっくりの顔をしたガタイのいい着物姿の何者かが立っていた。

シシ神様(仮)「人の子よ。そなたに聞きたいことがある。
明日の夜、改めて来るので待っていろ」

そこで目が覚めた。変な夢見たなぁ……位の気持ちでいたんだけど。祝詞の人に電話で夢の話をしたら

祝詞の人「ふ〜ん……何聞かれるかは、解らないけど考えたりせはずに直感で答えろよ。
嘘ついたら殺されるからな」
僕「え?」
祝詞の人「肉体は心臓麻痺とかだろうな……向こうではどんな殺され方するかわからんが、苦しいぞぉ……
まぁ、それが嫌なら即答する事をオススメするよ」
僕「…………はい」

あまり真実味のない話だったけど、祝詞の人が嘘を言ってないのもわかったし何より夢で感じたあの威圧感……気を引き締めなきゃ。
そう思った僕は、夜が来るのをドキドキしながら待った。その日は、祝詞の人と夜通話してそのまま寝た。一人で寝るのが、怖かったんだ。

夢は、シシ神様(仮)と対峙した場所から再開した。すると、いきなり質問はを投げかけてきた。