そうだ。書いててふっと思い出した話があったわ。

僕の弟は今2人いて、年子なんだけどね。実は、無事に産まれて来れなかった弟も3人いたんだ。だから、未だに「何人姉弟?」って質問は答えに困るんだ。普通なら「弟が2人居て、私含めて3人姉弟です」で良いんだろうけどさ。

そう答えてしまったら、亡くなった3人の存在を否定するみたいで躊躇しちゃうんだ。

で、5人目の弟は僕が中学に上がる少し前に産まれて1年経たずに亡くなってしまったんだよね。心臓の病気だったらしい。悲しくて沢山泣いたよ。

僕が1歳になった直後、長男が産まれて。続けて解任した母だったけど、経済的に苦しくて降ろしたのが2人目の弟。三男は身ごもったことに気付いた時には、既に降ろせなくなってたらしいんだ。だから、2人目が産まれてたら三男は今いなかったと母は言ってた。

因みに、三男は産まれて退院するまで病気で呼ばれていた名前が今の名前と全然違うんだ。理由は、退院したその日に父から「〇〇って名前で出生届けだしたぞ」と言ったんだって。それまで、見舞いにも普通に来ていて母が入院中三男を名前で呼ぶのも聞いてた筈なのに退院したら名前を変えたんだよ。

変だよね?でも、この話を母から聞いた時 僕は、
産まれて来れなかった2人目が名前を持ってたんだと思った。だって、その名前ね。

1番最初の漢字を長男の名前の1番最初の感じとくっつけると1つの言葉になるんだよ。だから、産まれることは出来なかった2人目が兄弟としての証を欲しかったんだろうなって。

3人目は、流産だった。うちは父の実家で農家なんだけど、妊娠中とわかっていながら鉄パイプ(ビニールハウスの骨組み)とか運ばせてた。まだ、幼かった僕は、止める事も手伝う事も出来なかったよ。