言い終わると同時に風が吹いて私は舞い上がる砂が目に入るのを防ごうと目を閉じた。再び開いた時に、男性はまたしても居なくなっていた。

そして、周りの喧騒が戻ってきて

母「あんたね!毎回毎回何も言わずに居なくなるんじゃない!探したでしょ?!」
私「あ……ご、ごめんなさい」

それから、いじめが無くなることは無かったけど、
少し前向きにはなれた。

ただ、1度だけ自○を考えた。それが、3年に上がって少しした時に母の口から

母「あんたなんか産まなきゃ良かった!」

だから、修学旅行最終日。駅のホームに飛び込むつもりだった。人生最後に楽しい思い出を作って、私を虐めたヤツらが私を忘れて幸せになれないよう最悪な思い出にしてやろうと思ったんだ。

でも、最終日駅のホームで後ろから呼ばれた気がして振り返ったらたくさん人がいる中で1人の男の子と目が合った。着ていた着物が、あの男性と同じで哀しそうな目で私を見つめていたんだ。
気付いたら、私は泣いていて自○する気は失せていた。

「私は生きなきゃ」そう強く思える出来事だった。