ここから第二部の話をしたいと思う。ちなみにこの第一部、第二部ってのは話が長くややこしくならないため勝手に俺が分けてるだけだから、さほど気にせんでくれ。

それで、俺はAの街の実家に戻ってきた。もうこの頃になると弟は小学の高学年で、もうすぐ中学生になるとかそのくらいの時期だった。

俺は実家でまた数ヶ月ほどプー太郎やってた。1番悩んでたのが「仕事」だった。

どこで仕事しようか?なんの仕事しようか?本当に悩んでた。

またあの薬品工場みたいな、腹にいちもつを抱えたような連中らと仕事はしたくないし、かといってこのAの街で「目立つ」仕事…つまり公務員だよね。噂話が尋常じゃない、

つまりAの街で「目立つ」=死亡フラグが立つってのは、幼少期から住んでる俺自身がよく分かってた。

中学の同級生とかにも悟られたくないし、近所だとか顔見知りとかにも悟られたくない。

そこで俺が思い出したのが、親友のTであった。

Tは高校卒業して大学に入って、産経新聞で住み込みで朝刊配達をしていた。あの奨学制度だよね。

俺はこのとき「あぁ産経新聞か…朝刊配達しかないし、この時間なら別に顔見知りになんて会わないだろう」と思った。

それで早速俺は、隣の市(Aの街のエリア内)にあるボロい産経新聞に電話を入れたところ、朝刊配達ができるとのことなので、面接に行くことになった。