「いや、アンドロイドとかってやつじゃねえか。人間そっくりに作った」
「尻だけのを こんなとこにくっつけてどうすんだ。
 キチガイ博士でも住んでるのかよ」
そうしてる間にも、尻はふるふると動き、肛門をひくつかせていたんだ。
仲間の一人が「俺よ、ポケットに軍手持ってるから、カンチョーしてみせるぜ」

そう言って軍手をつけ、道の端まで下がると、「うるららああああっっっ!!!」
声を上げて走り込み、中腰になって人差し指を合わせ「カンチョー!」てやった。
したらズップと手首あたりまでがめり込んで、あわてて抜いた途端、
「ぷ〜〜 ぶおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお〜〜〜」って屁が出た。
でよ、屁の最後のほうは白い煙になって、あたりが見えなくなった。

俺らは、「ぷぷぷぷ、臭え」って飛び離れて、
したらだんだんに煙が消えてって、全裸のおっさんが立ってたんだよ。
年は50近いように見えた。おっさんは肩を上下させて深呼吸をくり返し、
「あああ、うめ、うめ、空気うめえ」って言った。「あんた何だよ?どっから出た」
そう聞いたら、「いや、悪いやつに魔法にかけられてよ、
 屁の国にいた」こう答えやがった。