BCGと新型ウイルスめぐる考察
https://tanakanews.com/200405bcg.htm
欧州で発症者や死者の人口比率が、東アジアよりはるかに高いのは、新型ウイルスが中国から
欧州に拡大する過程で変異して感染力が強くなったからでないかという仮説が以前からある。
だが、イタリアと中国の研究者が調べたところ、両国の感染者が持つウイルスのゲノム配列は
ほとんど同じで、中国からイタリアに拡大する間にウイルスがほぼ変異していないことがわかった。
新型ウイルスは、既存のインフルエンザウイルスより変異の速度がかなり遅い。

これは、新型ウイルスのワクチンが開発されたら、それが広範に効力を持つことを意味する。
毎年変異して違う種類が蔓延する既存のインフルエンザは、毎年新たなワクチンを見極めて
製造するという面倒な作業が必要になっているが、新型ウイルスは違うようだ。これは朗報だ。
新型ウイルスは変異しにくい。中国とイタリアのウイルスはほとんど同じだ。
「欧州から日本に帰国した人々が新型ウイルスの欧州型を日本に持ち込み、日本で強烈な
ウイルス感染拡大の第2波が起きつつある」という一部の指摘は間違った
「(日本政府肝いりの)無根拠な陰謀論」である。
欧米と日本など東アジアの発症者の比率の大きな差の原因は、こうした陰謀論でなく、
BCG接種の有無であると考える方が自然だ。

(変異のしにくさは集団免疫の獲得にも好都合)