Kは俺を認識すると、あのときと同じように笑顔を浮かべ、こう言った
K『お友達にならへん?』
久しぶりに見たKは顔が土色になっており、部屋の中はコンビニなどで買ったであろう弁当のゴミなどが散乱して、不潔としか形容のできない状態となっていた

俺「久しぶり」
K「ンーーンー?」ゆっくりと椅子から腰を上げる
俺「元気だった?」
K「ングっングッ」うなずく動作
俺はKが襲い掛かってくるかと思って叫ぶ用意をしていたが、思いの外、Kはおとなしかった
敵意はないようなので、俺は思い切って部屋に入ってみた
K「ウゴォッ本当は本当はね!?」
突如キチ声を発するK
俺はびくっとなって、硬直する
K「タカシ、タカシ、タカシがほしいんだよぉぉ、タカシが好きなんだぁ!」
俺「な、なにを言ってるの?」
俺は子供だからゲイって意味を知らなくて、ひたすらに気持ち悪かった
K「タカシ、こっちきてぃぃィ」
俺「話ならここでもできるよ」
K「そばに来てほしいんだよぉ!!あんなことして、僕は謝りたいイギィッ
怖がらせてごめんンン。タカシが遠くにいなくなって離したくなかったンダぁ!離れたくない、触りたい、ンだよぁ好きなんだァ!」

俺はなんだかKが哀れに思えてきた
Kは襲い掛かるでもなく、言葉で訴えかけてきたのだ
今までKは誰からも気持ち悪がられ、親からも捕まってほしいと見放されてきた
俺が隠れんぼと称して逃げなきゃ別に襲ったりはしなかったかもしれない
数分前までKが捕まることを望んでいたのに、なんとも言えない暗澹たる気持ちがたまっていた