「葬儀をする金がなかったので親の遺体を放置した」
という報道は10年くらい前から目立ち始め、最近では珍しくなくなりました。
こうした報道がなされるたび、ネットを中心に「貧乏だと葬儀さえできないのか」
「葬儀屋が儲けすぎだから、事件が起きるんだ」など批判的な意見が飛び交います。
ですが、これらの意見の多くは誤った認識です。
結論から申し上げると、お金がまったくない人でも葬儀を行えます。
というのも、日本にはお金がない人の代わりに、行政が葬儀費用を負担する
「葬祭扶助」という制度があるからです。
例えば、生活保護を受けている人が亡くなった場合、
生活保護法に基づいて行政が葬儀費用を負担します。
この場合、生前に面倒を見ていたケースワーカーが手続きを進めてくれます。
また、身寄りもお金もなく、さらに生活保護を受けていない人でも、
葬祭扶助を申請してくれる友人や知人などがいれば、
生活保護法に基づいて葬儀費用が支給されます。