俺たちは夜23時に出発して山を進んだ。
懐中電灯を持ってはいたが、夏過ぎではあるがまだ暑く、虫の声はあまりせず静かだった。
闇を照らしながら俺たちは神社へ進んだ。

「結構遠くね?さすがにしんどいわ。」
とAがぼやくのでお前は太りすぎだ。ダイエットにはちょうどいい。
なんて冗談言って笑いながら進んだ。
怖い物なんてない。何が心霊スポットだ。なんて。

ガサ。

少し前で明らかな足音らしき物が聞こえた。
今までの笑い声は消えてまた静寂。
俺たちは夏の暑さではない汗を感じた。
A「い、今あっちで足音したよな。草踏みしめるみたいな。」
B「いや。もしかしたら熊かも・・・?」
俺「幽霊より熊のがこえーよ!」
なんてすぐ冗談。また笑いあった。
ちょっとビビっただけ。怖い物なんてない。