あまりに暑い日で老人をそのまま帰すのもアレだろうとよければ冷たいお茶でも飲んで少し休んでから行かれないかと声を掛けてみると
ではお言葉に甘えてと勧めた椅子に腰掛けて下さったので、シベリア抑留されていた頃のお話や当時の事を自費出版された事などを老人は懐かしそうに聞かせてくれました。

30分ほどだったか話し込んでいるとそこに電話が鳴り相手は先程のK氏の娘婿さんからで「さっきの方はもうお帰りになられましたか?」との事だったので、
今ちょうどお茶を飲みながら当時のお話を伺っていた所ですと申すと「これから其方に伺うので良ければ父に会って欲しいのでもう少しお待ち頂きたい。」との事だった。