「あ、親父。」

「あ、親父?何だそれ?まぁいいけど・・。
 前は父さんだったのにな?」

「うん。まぁ、父さんか。まぁ、親父でいいよ。」

「うん・・。まぁいいけどさ。そう呼ぶのか・・。」

「うん、あなたがおれの親父だから。」

「そうだ。俺はお前のお父さんであり、親父だよ。自分で云うのも何だか
 不思議な感じがするけどな、どうしたんだ急に。」

「ううん、いいんだ。取り敢えず、家に帰れる?」

「あぁ、一緒に帰ろう。そこに車を止めてある。」

─ 10分後、

「着いたよ。」

「あぁ、ありがとう。」

「家の中には誰がいるの?」