母親は「教諭の立場を利用した性犯罪で、社会的にも道義的にも許されない。事件を立
証するために、娘は何度も何度も傷つけられた」と怒気を込める。

 高校時代に教諭からの性被害に遭い、自ら被害者らの支援グループ「Thrive(ス
ライブ)」(名古屋市)を立ち上げた涌井佳奈代表は「性を知らない思春期の子は、性被
害を受けたことを理解できず、何年も経ってからトラウマに苦しめられることも多い」と
話す。「生徒が被害の声を上げるためにも、学校での正しい性教育が欠かせない」と指摘
する。(小若理恵)