椿発言以降、テレビは政治に慎重になっているのではないか。
あれがトラウマになったというのが報道陣共通の認識のようだし

マスコミと政治が対立するのはしばしばあるが、正面からぶつかることは滅多にない。
そのなかで印象に残っているのが田英夫の降板で終わったTBS闘争だ。
この敗北は忘れられない。

メディアリテラシー教育をする学校が増えているらしい。
マイケル・ムーアは「教育を受けておらず、不健康で、自信を失っている人はメディアの
情報をうのみにする」と語った。メディアリテラシーについての教育の重要性はよくわかる。
こうした教育の上で最良の教科書となるのは島桂次の「シマゲジ風雲録 放送と権力40年」だろう。
東北大学を出て、一記者からNHK会長まで上り詰めた百戦錬磨の男の言葉には、
威厳と説得力がある。「シマゲジ風雲録」を知る前と後ではテレビの見方がガラリと変わるもの。
「シマゲジ風雲録」を小学校の副読本にしてもらいたいくらいだ。それだけでなく大衆層にも読んでもらいたい。