「母ちゃんおかえりっ!」
小雅が元気よく迎えてくれたその時、たまらずある決心を伝えた。
「小雅、母ちゃんエアコンを買おうと思うんだ。ニコニコ」
「えっ・・?? 母ちゃん本当??このおうちに??キャッキャ」
はしゃぐ小雅を見て決心をしてよかったと思った。
「でも・・母ちゃん? エアコンって高いんでしょ?あと電気代もかかるよね?
小雅、今のままで全然大丈夫だよ?扇風機でも全然涼しいよ」
汗だくでいつもいるのに扇風機で涼しいはずがない。
小雅はいつだって気を遣うのだ。ごめんね小雅。
「小雅、これ見て!」
新聞店の店主にお願いして1枚頂いてきた〇〇電器の広告
先着3名の特価、これならどうにか捻出できる算段があった。
「小雅、明日母ちゃん電器屋さんに並んでくるよ!」
「母ちゃん!小雅も行くー! キャッキャ」
「じゃあ明日開店前に行こうね、小雅。ニコニコ」
ああ、よかった。これで少し安心した。
明日は新聞のお仕事はお休み。
しくじることのないよう早めに電器屋さんに並ばなきゃ。