0807以下、名無しにかわりましてVIPが実況します
2018/04/23(月) 08:45:04.45ID:mJx290mx0早ければ明日、イオンへ行く前に気づくかも知れない。どう言い訳すれば小雅を泣かせずに済むかしら?
できるだけ自然な言い訳を。嘘だとバレても、小雅の心が痛まないような優しい嘘を。どうすればいい?
ドサッ、パタン。
考えながら、ウトウトしていたみたい。私は、玄関から聞こえた物音で目を覚ました。
え?玄関から物音?こんな早朝に?新聞屋さん、お隣さんのドアと間違えちゃったのかしら。
小雅を起こしてしまわないように、そっと布団を出て玄関へ近寄ってみた。
「あっ!」
思わず声を上げてしまった。狭い玄関のたたき、小雅の小さな靴のそばに、ポシェットが落ちていた。
ドアの郵便受けから、落とし入れられたようだった。
「まさか、カラスが返しに来た?」
ポシェットを拾い上げると、小石でも詰まっているかのような感触があった。
「ああ、やっぱり返しに来てくれたんだわ…」
ポシェットに入っていたものは、小雅のハンカチと、私が作ってあげたビーズのアクセサリー。
大将から頂いた、小雅の大切なお給料。
そしてカラスの宝物であったろう、いくつかの飾りボタンやビー玉、片方だけのイヤリングが入っていた。