気さくな選手で印象的な方は?
初めて行った柔道の取材が日本大学の道場でした。そのとき、大学生に混じって原沢選手や向翔一郎選手がいらしたんですけど、向選手は練習が終わってから、
インターネットでずっと私のことを調べて、そこで得た情報をお話してくださって(笑)。「気さくな選手もいらっしゃるんだ」って驚きました(笑)。
そこで柔道家のイメージが少し変わったんですね。
向選手は練習以外の部分だと、人を笑わせたり場を盛り上げたりする方みたいで。向選手だけでなく、物腰の柔らかい方が多いですね。
番組では、野村忠宏さんが中継ナビゲーターを務められます。
4月の体重別選手権(全日本選抜柔道体重別選手権大会)のときに初めて一緒にお仕事をさせていただきましたが、レジェンドらしからぬ、とてもフレンドリーな一面
を持ち合わせている方でした(笑)。
すごく優しくて、ちょっと毒舌な一面もあったり(笑)。そういうところが、とても愛される理由なんだろうなと思います。
野村さんの解説者としての魅力はどんなところに感じますか?
選手であったからこその着眼点や、選手の方々にインタビューする時にそのすごさを感じることが多いですね。
選手の方はもちろん、野村さんのことをよく知ってらっしゃるわけじゃないですか。そんな野村さんが選手をそれとなくフォローしながら、野村さんにしか
聞き出せないお話を引き出していると思います。
今回の世界柔道で、宮司アナがキャスターとして気をつけていることは何でしょうか。
柔道を愛する方々にストレスを与えないようにきちんと分かりやすく伝えるということと、「フジテレビで中継を見たら柔道がすごくよく分かる」「より好きになる」と
思ってもらえるような、そんな中継にしたいと思っています。
スポーツキャスターの難しさとは?
柔道だけではなく、さまざまな分野のアスリートを取材されていると思いますが、スポーツキャスターの難しさはどんなところで実感されますか?
スポーツ選手の皆さんは自分に無いものをたくさん持ってらっしゃる方々なので、尊敬の気持ちを抱きすぎて何も言えなくなることが多々あるんです。
私は運動が本当にできないので…(笑)。
「これを聞いたら失礼になるかも」とか「これは嫌な気持ちになるかも」とか、私が無知過ぎることで嫌な思いをさせてしまうかも、という悩みは常にありますね。
それでも、アスリートの方にインタビューしなくてはいけない場面もありますよね。
そこは知識と日々の自分の積み重ねでカバーするしかないと思っています。
スポーツキャスターという仕事に就いてから4カ月ぐらい経って、少しずつ慣れてきた反面、知れば知るほど「できない!」と思って悔しかったり悲しかったり、
そういうことも出てきた頃です(笑)。
「自分の人間性って何なんだろう」「心を許してくれるような人間性が自分にはあるんだろうか」みたいなことを常に考えて生きています。
最後に、日本選手にエールをお願いします。
日本から遠く離れたアゼルバイジャンという土地で戦うのは本当に大変なことだと思いますが、皆さんがここに至るまでに苦労したことや悔しかったことがあると思うので、
それを、この大会で出し切って、後悔のないような結果をつかんでいただきたいです。
絶対にメダルラッシュになる大会だと思うので、視聴者の皆さんにはぜひ、メダルの瞬間を一個一個見逃さないようにしていただきたいです。もちろん、メダルの数が
全てではないと思いますけれど、頑張った結果がたくさんのメダルに結びついてほしいです!

フジ・宮司愛海アナに聞く! 世界柔道の見どころ&柔道家の意外な素顔
https://news.nifty.com/article/entame/showbizd/12206-161621/