阿部 僕は東京五輪で金メダルを絶対取りたい。五輪まで、まだ3年近く。今はこのまま、(国内、国際大会でも)負けなしで東京五輪に出場したいと
考えています。今の状態を維持するのでなくて、「どれだけ自分がより強くなれるのか」ということを考えてやっていかないと。まだ世界選手権で
1回優勝しただけ。五輪王者にならなければ、と思っているので。今から負けてはいられないですね。勝ち続けてこそ得る経験があると思います。
周囲からも「負けて強くなるのでなくて、勝って強くなれ」と言われています。66キロ級では五輪2大会連続銅メダルの海老沼匡選手がずっと
国内トップにいました。この階級での絶対的な存在が東京五輪に向けて73キロ級に階級を上げ、「誰がトップになるんだ?」と言われた中で、
やっと自分が頂点に立てた。その座を譲る気もないです。このまま自分が66キロ級の戦線を引っ張り続けたいです。

Promises 2020への約束:阿部一二三×西藤俊哉 頂点目指す20歳のホープ
https://mainichi.jp/articles/20171016/org/00m/050/001000d

2020年東京五輪・パラリンピックで飛躍が期待される選手たちが競技の枠を超えて語り合う企画「Promises 2020への約束」で
柔道の世界選手権男子66キロ級金メダリストの阿部一二三(日体大)と、フェンシング世界選手権男子フルーレ個人で銀メダルを獲得した
西藤俊哉(法大)が対談した。東京五輪に向け、阿部は「金メダルを絶対取りたい」と意欲を語り、西藤も「金メダルを取るのは、そんな簡単ではない。
ものすごい危機感を持って競技に取り組んでいる」と決意を新たにした。
2人は初対面だったが、ともに1997年に生まれた20歳の有望株はすぐに打ち解けた。西藤は自らが出場権を逃した14年ユース五輪で優勝した阿部に
対して「個人的に注目していました。うそじゃないですよ。聞きたいことがあって」と笑顔で語りかけた。
西藤が阿部に聞きたかったことは大舞台での心構え。自らは世界選手権の決勝で「気負った」ために金メダルを逃したといい、初出場の世界選手権で
頂点に立った阿部に対して「どのような気持ちで戦ったのか」と尋ねた。阿部は世界選手権では、すごく落ち着いていていたといい「いつもと同じように試合
をする、という思いですかね」と振り返った。
お互いの競技の印象、目標とする選手、体調管理の方法などを語り合い、それぞれが東京五輪への思いを口にした。阿部は「国内、国際大会でも負けなしで
東京五輪に出場したいと考えています。やっと自分が頂点に立てた。その座を譲る気もないです」と強い決意を語った。西藤は「東京五輪で出場権を
取るためにこの3年でどう結果を出すかを考えなければなりません。『今』をしっかり見つめなければ、という意識が強いですね。『先を見すぎない』
ということも大切です」との心境を明かした。

東京五輪:阿部一二三×西藤俊哉対談 頂点目指し決意新た
https://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20171017/k00/00m/050/012000c