体重無差別で行われ、78キロ超級世界ランク12位の山部佳苗(25)=ミキハウス=が2年ぶり3度目の優勝を飾り、リオデジャネイロ五輪代表
の座を射止めた。決勝では国際実績十分の同級5位、田知本愛(めぐみ、27)=ALSOK=に合わせ技で一本勝ち。今月の全日本選抜体重別に
続いて国内主要大会で連勝。代表有力視されていた田知本を最後の選考試合で逆転し、初の五輪切符を勝ち取った。
大会後に報道陣に公開で強化委員会を開き、山部が78キロ超級代表に選出された。山下泰裕副会長兼強化委員長(58)は会見で、
「山部は選抜体重別、全日本で2回勝ち、内容もよかった。さらに直接対決での一本勝ちは大きい」とこの日の決勝が決め手になったことを明かした。
委員会では、女子の南條充寿監督(43)とコーチ陣が「満場一致」で山部をリオ代表に推薦した。一部委員からは、2月のグランドスラム・パリで
優勝(山部は初戦敗退)した田知本の「国際大会での実績」を評価する声も出たが、別の委員は「14年以降の国際大会の優勝は2人とも4度で同じ」
と説明。さらに選抜体重別では男女代表12人中7人が優勝を逃しながらも「実績」で選出されており、「選抜の時と選考基準が違う」との
指摘もあった。

【柔道】女王山部の選考理由…田知本の実績より直接対決が決め手
http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20160417-OHT1T50171.html

全日本女子選手権(17日、横浜文化体育館)全柔連は全日本女子選手権終了後に報道陣に公開で強化委員会を開き、山部佳苗を初の
五輪代表に選んだ。
日本女子代表の南條充寿監督やコーチ陣は4月の国内主要2大会を続けて制した山部を推薦したが、国際大会の実績を重視して
田知本愛を推す委員が相次いだ。
昨夏の世界選手権は田知本が準優勝、山部は3位。今年2月のグランドスラム・パリ大会で優勝した田知本に対し、山部は1回戦敗退だった。
結果的には田知本が左膝を負傷した事実が響いた。全柔連の山下泰裕強化委員長が「重量級の選手が膝をけがすれば時間がかかる。
思い切り戦える選手を出すべきではないか」と発言。これで流れが決まり、多数決にも至らなかった。
南條充寿・日本女子監督
「田知本のけがは関係なく、今日の試合内容と結果を見て山部に決まった。好調だった2年前の勢いはまだ戻っておらず、再び到達できるように
準備させたい」

田知本愛負傷で状況一転…山下強化委員長の発言で代表決定/柔道
http://www.sanspo.com/sports/news/20160418/jud16041805030001-n1.html

オリンピックの切符をかけた大会です。
小杉高校出身の田知本愛選手は、17日全日本女子柔道選手権の決勝で敗れ、リオデジャネイロオリンピック出場を逃しました。
女子78キロ超級の代表に最も近い、田知本愛選手。
父・又広さんが見守る中、すでに代表に内定している妹、遥選手とのオリンピック姉妹出場を目指し、決勝戦に挑みました。
相手は、ここまで代表を争ってきたライバルの山部佳苗選手。
互いに一歩も譲らず、試合は終盤へもつれこみます。
すると残り50秒、田知本選手が左膝を痛め畳に崩れ落ちます。
姉妹でオリンピックへ。
家族みんなの夢のため気力をふりしぼってなんとか立ち上がります。
しかし。
そのまま押さえ込まれ、合わせ技で一本負けを喫しました。
「お互い闘志のぶつかりあいでしたね。途中ああなりましたが、いい試合内容だったと思います」(父・又広さん)
「やっぱり妹と一緒に出たいっていう気持ちが強いです」(田知本愛選手)
しかし、試合後に開かれた強化委員会で、78キロ超級の代表には山部(やまべ)選手が選出され、姉妹でオリンピック出場の夢は
叶いませんでした。

全日本女子柔道選手権 田知本愛 リオ五輪逃がす
http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/?TID_DT03=20160418150800