女子70キロ級でロンドン五輪代表の田知本遥(25)=ALSOK=が2年連続3度目の優勝。決勝では15年世界選手権代表
の新井千鶴(22)=三井住友海上=に優勢勝ちし、78キロ超級の姉・愛(27)とともに“柔道初の姉妹代表”へ、アピールに
成功した。男子100キロ超級では国際大会7連勝中の原沢久喜(23)=日本中央競馬会=が初優勝を果たし、29日の
全日本選手権後に決まる同級代表入りに大きく前進した。
勝利のブザーが響くと、田知本遥は、こみ上げてくる思いを抑えることができなかった。女子70キロ級で2連覇を
達成したことに加え、2大会連続の五輪に大きく近づき「五輪に出るにはここで絶対勝たないとだめだと思っていた。
勝つのと勝たないのでは、あしたからの人生が違うと思っていた」と涙が自然と流れた。
自らに打ち勝った。昨年2月の欧州遠征で飲んだ風邪薬にドーピングの禁止薬物が含まれていたことで、全日本柔道連盟
から警告処分を受けた。海外遠征で大会に出場できなかったことが響き、昨年大会で破った新井に世界選手権の代表の座を
明け渡した。「心が折れそうな時や考えてもどうしようもないどん底の時があった」と振り返るが、それを支えたのは2つ上の
姉・愛だ。「大丈夫!」と励まし、畳の上で戦い続ける力をくれた。
ロンドン五輪で自身だけ代表になった時は「話はあまりしない」と言っていたが、今では欠かせない存在。大会に向けても
「重圧に負けそうになった」というが「姉と一緒に五輪に行きたい」という思いから、迷いを振り切った。投げを意識した柔道を
心がけ、決勝でも新井の仕掛けに反応。内股返しで有効を奪い、相手の攻撃も最後まで封じた。
五輪代表決定は3日の強化委員会。報道陣に代表への思いを聞かれると「自分にできることは最大限したので選んでください。
五輪に出たら必ずいい成績を残します」とアピール。ロンドン五輪で果たせなかったメダル獲得と、柔道史上初の姉妹
同時代表入り。17日に笑顔で姉の代表決定(全日本女子選手権)を迎えられるよう、まずは自らの吉報を待つ。

【柔道】田知本遥、リオ手中!柔道初の姉妹代表へ前進
http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20160403-OHT1T50019.html

体重無差別で争う柔道の全日本女子選手権を17日に控え、連覇を狙う田知本愛(ALSOK)と2年ぶり3度目の優勝を目指す山部佳苗(ミキハウス)が
16日、会場の横浜文化体育館で記者会見した。今大会はリオデジャネイロ五輪の78キロ超級代表の最終選考会を兼ねる。実績で上回る田知本は
「あと少しで手が届く。しっかりつかみたい」と意気込み、山部は「優勝しないと五輪はない」と決意を語った。
先の全日本選抜体重別の78キロ超級では、田知本が準決勝で敗退し、山部が優勝。ともに戦いが消極的だったと振り返る。田知本は「不利に
なったときにどう戦えるかを意識して練習してきた」と修正する姿勢。山部は「思い切りのある柔道をしたい」と意気込んでいた。

田知本愛、五輪「あと少し」=17日、全日本女子柔道
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016041600264

体重無差別で争われ、リオデジャネイロ五輪78キロ超級代表最終選考会を兼ねた柔道の全日本女子選手権前日の16日、五輪代表候補の
田知本愛(ALSOK)と山部佳苗(ミキハウス)が会場の横浜文化体育館で記者会見し、闘志を燃やした。
田知本は昨年初優勝し、2010年に9連覇を達成した塚田真希以来の連覇を狙う。五輪代表争いをリードするが「目の前の試合に勝つことだけを
考える」と引き締まった表情。追う山部は「優勝しなければ五輪はない。夢の舞台に立つチャンスをつかみたい」と2年ぶり3度目の頂点を見据えた。

田知本愛「目の前の試合に勝つことだけを考える」 山部も闘志燃やす
http://www.sanspo.com/sports/news/20160416/jud16041616560002-n1.html