>もっともっと、私たちは幸せになれるから。
>望んだ数だけ、幸せになれるから。

>それは遠い未来のことじゃない。
>ちょっとすぐ先の未来。

「私たち」は『ひぐらし』の登場キャラと視聴者。
「未来」とは視聴者の未来。

>このような感情のメタ物語的な詐術は、作品を環境から孤立させ、
>物語と現実を対峙させる自然主義的批評では捉えることができない。
>そして、その働きを把握できなければ、キャラクター小説や美少女ゲームが、
>表面的には明らかに非現実的な物語しか語っていないにもかかわらず、
>なぜいま若い読者の実存的な投射の場所になってしまっているのか、その理由も理解することができない。
※東浩紀『ゲーム的リアリズムの誕生』P245

>『ひぐらしのなく頃に』がオタクたちの支持をかくも急速に、
>かつ熱狂的に集めたのは、竜騎士がまさにその部分で、
>2000年代の彼らの生をとても力強く肯定してくれたからである。
※東浩紀『ゲーム的リアリズムの誕生』P246