そもそも本家から勘当されて家を出て行き場が無かった「隣のばあちゃん」(祖父の姉)を、親切に自分の土地の中に住まわせてあげて
それによって彼女の夫である酔っ払いも住処を得ていたはずなので、元々祖父には感謝すべきところなのですが
暴力によって屈服させることがこの手の人には実に効果的なようで、以後祖父には逆らわなかったらしいです
(知的生産に関心を持つ人がクリエイティブな実績のある人に敗北を認めるように、暴力に価値を認める人が暴力で負けた場合は、ヒエラルキーを認めて屈服するほうがプライドが傷つかないのかも)

祖父は172くらいだったと思いますが、相手は元相撲取り(すぐにやめたらしい)で、入れ墨持ちのチンピラだったようです
体格差はそこそこあったはずだし、なにより包丁を持っていたそうですが、よくもまあ一撃で沈めたものだと思います
逆に一発で仕留めなかったら激昂して包丁を振り回したりしたかもしれず、祖父の胆力と状況判断にはすごいものがあります
祖母はそこまで細かく観察していなかったようですが、おそらく顎先をとらえて脳を回転させたのだと思われます

祖父には色々良いところがありましたが、女性目線だと「浮気を一度もしなかった」というのがあると思います
おそらくですが、祖母以外の女性を知らなかったと思われます