0171マドモアゼル名無しさん
2019/11/11(月) 20:52:19.05ID:hnbq1Jzd業病と自由
それは前世の報いか、それが自分というどうしようもない存在の証しなのか。
いずれにせよ、なぜ抱え込んでしまったのか人に上手く説明できず、自分でもいまだ納得できないような厄介なものを、「業病」と言い表すことがありますが、マリアにとっては<聖母>もまた業病のようなものだったのかも知れません。
実際、それは逃れようとしても逃れられない病気のようなもので、治す治療法も薬もなく、それをそれとして受け入れ、なんとか付き合っていくしかありません。
ただそれはそれとして、しばし業病を脇において別のことに没頭したり、背を向けていく自由が与えられているのも人間であるはず。
マリアが性的であるということもまた、そうした自由な人間を生きることに他なりません。
業病を抱えつつも、それをどうにか切り抜けて、生きようとしている。
きっと作者は、そうした誰にも描かれていないマリアをこそ、自分の脳内に思い浮かべ、そうして秘かに癒されていたのでないでしょうか。
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