心とふれあう
言葉は、心に語りかけてはじめて聞こえてくる。気持ちのこもった言葉、語りかけたいという心がなければ何も聞こえてはきやしない。
聞くことは心の問題であり、心と心が向きあう、そしてふれあう、それがすべてなのだということに、私たちは何かが終わりかかって初めて気が付くことが出来る。
したがって、言葉とは本質的に誰かによって教えこまれるものでも、どこかからインストールできるものでもなく、対象との"出会い"によって、何よりも"感動"を通してはじめて芽生えてくるものであるということ。
無心にボートを漕いだ日の夕暮れ時に、水底に沈んだ過去から死を呼びかわす静かな時間に身を浸していくかのように、今週は日々を過ごしていきたい。

今週のキーワード
ジョン・エヴァレット・ミレー『オフィーリア』