(つづき)

発見する営みとしての芸術

それが特定の人間であれ、芸術作品であれ、存在しているだけで、なぜだかありがたい。
そう思わせるものには、あなたの魂の片割れが潜んでいます。
例えば、そういうものにお金を払うという行為は、単に消費や浪費や経済的合理性ということを超えて、
もっと「自分自身」を感じたいという衝動から発していますし、そうした感覚はあなたが
「自分は誰と付き合っていくべきか?」という問題を考える際にも、大変重要なヒントを提供してくれるはず。
自分を知らず、自分に鈍感な人というのは、しばしば他人と付き合うということの
根幹もまた見誤ってしまうものですが、仮に芸術を「発見する営み」だとすれば、
その目的語に当たるのは常に自分自身ですし、自分を発見するのが上手になればなるほど、
付き合うべき相手もまた自然に分かってくるもの。
その意味で、"実”を許容してくれる"虚”というのは、自分の理想的なパートナー像とも
言えるかも知れません。

今週のキーワード
"ソウルメイト”とは何か